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わたしの心の叫びを聞いて
2014/01/21(Tue)
ピンポ~ン!

 
あらら、
またセールスかチャリティーかなと思って、
玄関に出てみると、


「ガスと電気のメーター読みですが」


げげっ。
年に何回か 何の前ぶれもなく、 
ひょっこり現れるメーター読みのおにいさん。


セールスかチャリティーみたいに
追い返すこともできないので、
ちょっと厄介。


わが家のガスと電気のメーターは
キッチン内部の物置の
一番奥の片すみに入り込んでいるので、
これまた厄介。


というわけで、今回も、


「あのう。
ガレージの方から回っていただけますか?」



と言いながら、
玄関のゲタ箱を開け、


(イギリスの家の玄関には、
日本の家のような靴を脱ぐための
タタキのような部分はない。


何しろ家の中に靴はいてあがるのだから。
だが、シューボックスと呼ばれるゲタ箱は存在する。


ちなみに、わが家のゲタ箱は玄関にあるが、
家によっては、寝室におかれている場合もある。
服を着がえるのといっしょに靴もはきかえる
というわけなのだ)


さあ、ガスメーター読みのおにいさん、
その両の眼(まなこ)を、
カッと見開いて、
しかと見ておいておくんなせえよ。


と、
心の中で念をおしながら、
開けたゲタ箱からツッカケをとり出し、



いいですか。



いいですか~。




いいですかあ~っ! 




わたし、




ここで、

この足ふきマットの上で、

ツッカケはきましたよお~っ!





ということは、おにいさん。
このうちでは、家の中では、
靴ははかない生活をしているのだ
と察することができますよねえ。


そして、ここで、
わたしがガレージからキッチンへ
回っていただけますか。


と、
お願いした事情というのが、


あっ。そうか。
この家の住人は
家の中では靴をはかない
生活をしているのだから、


正面玄関から靴ばきのまま入ると、
じゅうたん敷きの玄関もローカも
キッチンへ行くのに通らなければならないリビングも、


どこもかしこも
泥だらけの足跡だらけに
なってしまうからなのだと、


家の中では靴をはかない生活者にとっては、
どこもかしこも泥だらけの足跡だらけは
耐えがたいことなのだと、


どうかお願いだから
お察しくださいましよねえ~っ。


とはいえ、わが家も、
ガレージの中は靴ばきでけっこうなんですよ。


さあ、どうぞどうぞ。
遠慮なさらずに、
ガレージドア開けましたからそのままお入りくださいね。



で、




ここです。ここっ!




ガレージの奥に
キッチンへあがる勝手口のドアが
あるのですけれど、


ドアの手前の地面と
キッチンの床に段差があるもので、


わが家ではドアの手前に
スノコをしいて
あがりかまちにしておりますの。


そして、
靴を脱いだ足が冷たくないように、
そのスノコの板の上にはカーペットの切れ端を
しいておりますのよ。




いいですか。
ガスメーター読みのおにいさんっ!
 




ここでもう一度力説しておきますが、
これはカーペットの切れ端ですよっ。


けっして、
足ふきマットじゃあないですからね。


と、心の中で、
せつせつとガスメーター読みの
おにいさんに訴えかけながら、


ガレージの奥のキッチンの勝手口の前までくると、
いったん、スノコの前で立ち止まり、
ふり返ってガスメーター読みのおにいさんに、
ニッコリ。



「こちらで~す!」


と、おあいそふりまくかたわら、
心の中では、再び、



いいですか。



いいですかあ~っ!




玄関ではいたツッカケ、
わたし、ここで、
このスノコのカーペットの切れ端の上に
あがる前に、



さあ、
このようにして脱ぎますよおーっ!



 
ここが、おにいさんっ。
一番肝心なところなんですからっ!





この一瞬を、けっして、
見逃すんじゃあありませんよ~~っ!





ほら。ほら。ほらねっ。
わたし、今、ツッカケ、脱ぎましたっ!




 
そして、
スノコの上のカーペットの
切れ端を靴下で踏みしめて、
キッチンへ上がりこみ、


ガスメーターがひそんでいる
物置のドアをひき開けると、


さあ、メーター読みのおにいさん、
おにいさんの求めるガスメーターは、
こちらで~す!



と、
勝手口の方をふり向くと、


そこには、


スノコ敷きのカーペットの
切れ端の上に立ち、


一生懸命に泥つきの靴の底を
カーペットにこすりつけている
おにいさんの姿が……。



そして、これだけきれいに
靴底の泥をふきとってあげたんだから、


ってな感じで、
ドカドカと靴ばきのままキッチンに
入り込んできたガスメーター読みのおにいさん。


それでも、まだ、キッチンの床に
くっきりといくつも靴の足あとがつきましたけど……。


あああっ。
声も出せないわたしのことなど、
まったく気がつかぬかのように
物置の奥に向かって身をかがめ、


懐中電灯を照らして
ガスメーターを読みとったおにいさん。
お仕事、ご苦労さまでした。


「サンキュ~」


「バァ~イ!」


立ち去っていく
おにいさんの後ろ姿を見送ったあと、


べっとりと泥のついたじゅうたんの切れ端と
キッチンの床の靴あとに目を落とすわたし。


今回のガスメーター読みのおにいさんにも、
やっぱり、わたしの悲痛な心の叫びは届かなかった
と、ガックリと肩を落とすのでありました。










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