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近代魔術師の宮殿クラッグサイド 1
2007/11/01(Thu)
「クラッグサイドに出かけよう~っ!」


ふってわいたこのような事情で、
ナショナルトラストの年会員になってしまったわたしたち一家、
会員は、入場料が無料になるという特典を
最大限にいかすためにはと選んだ最初のターゲットは、


「近代魔術師の宮殿(The palace of a modern magician)」
とも称されるクラッグサイド(Cragside)。
地元ニューキャッスル出身のエンジニアにして、発明家、
そして、大実業家でもあり、その業績によって貴族にも叙せられた
ウイリアム・アームストロング卿(1810-1900)が15年の歳月を
ついやして完成した俗世を遠くはなれた田舎の高台にそびえたつ
孤高のお屋敷なのでありました。


ちなみに、ナショナルトラストが管理するアトラクションの中で、
北イングランドで最多の観光客を集める
ファウンテンズ・アビ(こちらこちらでご紹介しています)の
入場料(2007年現在)は、大人7.50ポンド。小人4ポンド。
この入場料、けっこう高い方です。


ところが、このクラッグ・サイドは、
なんと、大人11.50ポンド。小人5.50ポンド。
お屋敷見ずにお庭と敷地だけなら、大人7.70ポンド。小人3.30ポンド。
それでも、大人料金は、ファウンテンズ・アビより高い~っ!
(今のレートで、1ポンドは、240円ほど)


会員になってしまったので、
入場料の額までチェックして出かけなかったわたしたち、
到着したクラッグサイドの料金徴収所でその金額を知って、
びっくり、ぎょ~てんっ!


何しろ、イアンとわたしは過去に2度も来たことがあったので、
年会員になっていなかったら、生涯にわたって、
もう絶対に、金輪際(こんりんざい)、訪れることはなかったでありましょう。


逆に言えば、たまたま年会員になっていたからこそ、
また、こうして訪れることができたというわけなのですね。
そして、年会員になって選んだ最初のターゲットとしては、
みごとに的をぶちぬいていたということにもなります。


このクラッグサイド、今春まで1年以上にわたって、
電気の配線等の改修で、お屋敷は閉まっていた(庭と敷地は公開)のですが、
そのために要した膨大な費用と、
お屋敷を閉めていたあいだの損失もとりかえさねばならない
内部事情ってのもあるのでしょうが、それにしても、う~ん。


どうしたわけか、何となく釈然(しゃくぜん)としない思いが
わたしの胸の中に、うすもやのようにたちこめて、
晴れることがないのでありました。
ま、でも、それはともかく……。


このクラッグサイド、イングランドの北のはて、
スコットランドとの国境からそう遠くない人里はなれた
ド田舎の広大な敷地の丘の斜面に建っています。


お屋敷からはけっこう距離のある
だんだん畑のようになった駐車場の片すみに
車をとめたわたしたち一家。


お屋敷は、午後1時にならないと開かないらしいので、
まずは、かつては、厩舎(きゅうしゃ)として使用されていた
ビジターセンターへと向かったのでありました。

PA230003a.jpg

時計台になっている入り口をくぐると、

PA230004a.jpg

まだほとんど人影はありませんが、
レストランやギフトショップ、

PA230005a.jpg

それから、クラッグサイドのお屋敷のインフォーメーションや、
ウイリアム・アームストロング卿やその一族のことが紹介されている
展示室はオープンしていました。


いささか、きな臭い話ではありますが、
日本史にもその名を残すアームストロング砲は、
このアームストロング卿による発明であり、


アームストロング砲を装備し、日露戦争で活躍した「三笠」をはじめ、
その当時の日本海軍の軍艦は、のきなみアームストロング卿が保有する
ニューキャッスルの造船所でつくられたものだったのでした。
その軍艦の模型も展示されていました。


お屋敷が開くまでには、まだしばらく時間があったので、
お次は、わたしたち、ビクトリア時代のこのカントリーハウス
「近代魔術師の宮殿( The palace of a modern magician) 」に仕立てあげた
当時のハイテク技術を見にいくことにしたのでした。


まずもって、わたしには、エーカー(0.4ヘクタール)という土地の広さが
イメージできないのでありますが、
このクラッグサイドの敷地は、1729エーカーということでして、
31マイル(約50km)の馬車用車道や歩道がもうけられ、
7百万本の樹木が植えられたとのこと。


造営当時、植樹された木々が、
今では、大樹林に育っている森の小道をくだっていくと、

PA230018a.jpg

せせらぎぞいの小さな谷間に姿をあらわしたのは、
ポンプハウス(Pump House)。
と言うより、ポンプ小屋って感じだったんですけどね。


その小屋の中に、

PA230006a.jpg

ポンプがありました。
って、当たり前ですね。
現役で動いてました。


上流の湖からひいた水を土地の高低差によってエネルギーに変え、
きれいなわき水をお屋敷にひくって仕掛けらしいです。
イアンとユインは熱心に見入っておりましたが、
わたしは、


「さあ、次へ行ってみようか~」


ってなもんですね。


で、さらに、森の中の小道をくだって
石橋をわたり、

PA230024a.jpg

ルビーのごとくあざやかな秋の実に目をうばわれながら、

PA230028a.jpg

ずんずん進んでいくと、

PA230030a.jpg

鋼鉄製の水車(Water Wheel)。
これも、現役。


そして、そのあとに見えてきたのが、

PA230034a.jpg

パワーハウス(Power House)。
電気小屋ってとこでしょうか。


内部には、
ボタンを押すと、実際に稼動する当時の発電機や、
その仕組みを説明するためのモデルの展示がしてありました。

PA230031a.jpg

ポンプで水をくみあげ、
水車をまわして電気を作り出す仕組みに
体力でいどんでいるユイン。


すると、イアン、


「さあ、それじゃあ。
そろそろ駐車場にひきあげて、
ランチにするとしようかあ~」



「え~っ。フォーマル・ガーデン(Formal Garden)は?
クロック・タワー(Clock Tower)は?
オータム・カラー・ウォーク(Autumn Colour Walk)は~っ?」



敷地内の案内マップによると、
まだまだ、この先に、
見ごたえのあるお庭がありそうなのに、


「でも、腹ごしらえしとかないと、
ハウスがオープンしちゃうぞ。
見に行きたいんだろ?」



そりゃ、そうだけど……。
ってことになって、森の散策はできたけど、
お庭の見物はあとまわしにして、


いくら百年以上前のビクトリア時代のハイテクでも、
わたしにはついていけない当時のハイテクの舞台裏だけを
見てまわったあと、わたしたち、
駐車場へと引きあげることにしたのでした。


すると、ほどなく、
森の木だちのとぎれたあいだに……。

PA230009a.jpg

「お、お、お~っ!
クラッグサイドだ~っ!」



クラッグサイドのお屋敷が見えてきたのでありました。
「近代魔術師の宮殿( The palace of a modern magician) 」、
このお屋敷がそう形容されるゆえんは、
個人の家としては、世界ではじめて電灯がともった家
だったからなのでした。


いえいえ、それだけではありません。
このお屋敷、1880年代(明治初期)までに、
お水とお湯の出る水道がつき、
水洗トイレが完備され、初期の電話がひかれ、


火の前につるした肉を自動で回転させる調理具や、
水圧式(のちに電動)エレベーターまで完備していたのでした。
ちなみに、画像のお屋敷の手前に見えている鉄橋は、
世界で最初にかけられた鋼鉄製の橋。


駐車場に帰ったわたしたち一家、
そそくさと持参したランチを平らげると、
いよいよ、ビクトリア朝の先進技術の粋の結晶である
ハイテクハウスの見物に向かったのでありました。





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