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ストーンサークルとブラックハウス
2007/11/22(Thu)
前日と前夜の暴風雨は去ったものの、雨と強風は、
まだしっかりとルイスとハリス島に腰をおちつけてはいたのだけれど、
1日コテージの中でくすぶってはいられない。


ってわけで、
イギリスで1番おいしいブラックプディングの朝食をとったあと、
わたしたち一家、その日も、おシャカになるのを覚悟で、
丘のふもとへと、えっちらおっちらくだっていったのでありました。


そして、何とかおシャカにはならずにたどりつけた丘のふもとから
車に飛びのり、向かったのは、島の北西部にある古代遺跡、
カラニッシュのスタンディング・ストーン(Callanish Standing Stones)。

P8070162a.jpg

円形に配置された巨石の中央に、さらに十文字に巨石がならんでいます。
とは言え、キリスト教の十字架とはまったく関係がなく、
造られた時代は、キリスト生誕よりずっと古く
紀元前2千年ごろにさかのぼるのだそうです。


このような石が円形にならんでいる古代遺跡、
ストーンヘンジの近くのエイブリー(Avebury)にあるストーンサークルが
1番有名なのではと思うのですが、湖水地方にもあります。
その他、ヨーロッパ大陸にも点在し、
南は、ポルトガルにまでおよんでいるとのこと。


ストーンヘンジ同様、宗教儀式に用いられたのではと推測されていますが、
そのはっきりとした用途は、今もって不明らしいです。
というようなことが、ビジターセンターの資料館に説明されていたのですが、


その資料館の内部に、海外からの見学者のために、
展示物、パネルなどの英語の説明が
各国語に訳されたパンフレットが置かれいていて、
けっこう、海外にも広く知られている遺跡なんだなあと思ったのでした。


そして、日本語のパンフをもらおうと探したところ、
ドイツ語、フランス語、オランダ語にイタリア語、
ノルウェー語なんてのもあるっていうのに、
え~っ、なんで日本語がないの~。


スコットランドの山岳地帯ハイランドの拠点の町
フォートウイリアムの観光案内所には、
各国語で書かれた「ウエルカム」の中に、
日本語の「ようこそ」ってのもあるんですけどね。


やっぱり、ルイスとハリス島まで足をのばす
日本人観光客は、そうそうそういないらしいのです。
そう言えば、フォートウイリアムでは、ちょくちょく見かけた
日本人、中国人らしき観光客の姿も、
この島にいるあいだ、まったく見かけませんでした。


まあ、観光客自体の数が、このように、
ごくまばらですからね。

P8070160a.jpg

それに、観光客でごったがえしているストーンヘンジなんて
周囲にロープがわたしてあって近づけもしないのに、
このカラニッシュのスタンディング・ストーンは、
自由に歩きまわれたり、さわりたい放題なのでした。


このスタンディング・ストーンの十文字を延長した彼方の景色に、
裸体の女性があおむけに横たわっている姿がのぞめるとのこと。

P8070157a.jpg

画像中央の1番遠い、色のうすい山の稜線をごらんいただくと、
右を頭にして、首の部分が少しくぼんでいる人体の輪郭が
ごらんいただけるかと……。


「女体にしては、胸がないんじゃあないか」
と、イアンは言うんですけどね。
どうやら、これにまちがいなさそうです。




強風が吹きすさぶスタンディングストーンに別れを告げると、
次に、わたしたち一家が向かったのは、
大西洋岸のカーロウェイ(Carloway)という場所にある
ギーラナン・ブラックハウス村(Gearrannan Blackhouse Village)
と呼ばれる草葺(ぶき)屋根の古民家の住居跡……。


こちらは、1950年代まで、
実際に住居として使われていた家が保存され、
今は、博物館として一般公開されているのです。


ブラックハウス村に足をふみこむと、
まず目についたのが、画面左手の土まんじゅう……。 

P8070173a.jpg

これ、泥炭(ピート)です。

ルイスとハリス島の北3分の2のルイス島には、
平たんな大地がとうとうとつづいているのですが、
その地面の下は、泥炭(ピート)の層なもので、
こうして掘り出されてきた泥炭は、暖房や調理の燃料として、
各家庭で使われてきたのでした。


燃料がただで手に入るっていうのはいいけれど、
重いから運ぶの大変だろうなあと思いました。
ですが、車を走らせていると、道ぶちの地面が掘り返されています。
ということは、泥炭は、燃料として、まだまだ現役のもよう。


泥炭の小山から目を転じると、
イアンが、「ヒーランクー(ハイランド・カウ)」と呼ぶ
スコットランドの山岳地帯ハイランド原産の牛
彷彿(ほうふつ)とさせる家が、

P8070174a.jpg

あちらにも、こちらにも……。

P8070182a.jpg

これが、ブラックハウス(Blackhouse)と呼ばれる
古い民家なのでした。

P8070184a.jpg

「ブラックハウス(黒い家)」というこの草葺(ぶ)き屋根の民家の名称は、
窓が小さいうえに、その数が少ないので、
内部は、いつも暗いところから名づけられたのだそうです。


こちらは、博物館として公開されている民家の入り口。

P8070187a.jpg

中に入ってみると、農家の納屋のような感じ……。
その一室で、老齢の職工さんが、
足もとにペダルのついた足ぶみ式の機(はた)で、
ハリスツイード(Harris Tweed)を織っていました。

P8070178a.jpg

ハリスツシード(Harris Tweed)というのは、
こハリスとルイス島の伝統的な羊毛織物で、
地元の熟練職工の手によって製造されたものだけが、
その名で呼ばれる島の特産品です。


こちら、職工さんの手もとの方から撮ったものですが、
織られたツイードがロールになっているのがごらんいただけるかと。

P8070176a.jpg

わたくしごとですが(って、いつも、わたくしごとばかり書いてますが)、
実は、この機械、数年前まで、わたしの実家にあって、
母がなりわいとしていた絹のちりめんを織る
自動織機(自動機織り機)と、基本構造は、まったく同じ……。


こんなところで、日本の実家で慣れ親しんでいた機織り機に
出会うなんて、何とも意外だったのですが、
よく考えてみると、産業革命の旗手であったイギリスに、
自動織機の原型が存在したとしてもおかしくはない
ってわけなんですよね。


お次は、別棟のブラックハウスを訪れました。
中には、1955年当時の暮らしのようすが再現されているのでした。

P8070189a.jpg

暖炉で燃えているのは、もちろん、泥炭……。
外は、風が強くて、夏とは思えないほどに寒いのですが、
うちの中は、ちょうど心地がよいほどにあたたかで、


電気の明かりがともっていたので、
ブラックハウスの内部とはいえ、
じゅうぶんに明るかったです。


編み物の手を動かしていた
ここのおうちのガイドのおばさん、


「これ、洗たく機かな」


と、つぶやいたわたしの声を聞きつけると、


「これは、チャーン(churn)といって、
バターをつくる道具なのよ」



と、その道具でミルクを攪拌(はくはん)し、
バターを作るのだと説明してくれました。

P8070190a.jpg

居室の奥に、もうひとつ部屋があって、
個室になったベッドがならんでいました。

P8070179a.jpg

はてさて、うちの子は、よそんちのベッドルームで
いったい何をごそごそしているのやら……。

P8070180a.jpg

ベッドの向かいには、糸つむぎ機と、足ぶみ式ミシン、
年代ものの引き出しの上には、
アンティークショップにならんでいそうな品々が……。

P8070181a.jpg

日本人のわたしにも、どことなく懐かしさを感じさせる
ブラックハウスの内部、とっても居心地がよくて、
ここにある品々にかこまれて暮らすのも悪くないなあと
思ったのでした。


「うん。悪くないね」


と、イアンも同意見……。


ですが、そろそろ、わたしたち一家、
立ち去りがたい思いを胸に、
ブラックハウス村をあとにすることにしたのでありました。





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