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鉄器時代の古代遺跡でいぶされて
2007/12/18(Tue)
とうとう、ルイスとハリス島ですごす最終日……。
翌日の朝には、コテージをあとにして
フェリーでスコットランド本島へわたることになっている。


って言うのに、
また、今にも雨が落ちてきそうな空もよう。
そして、案の定、わたしたち一家が丘をくだって、
車に乗りこんだとたん、ぼとぼとと大つぶの雨が
車のフロントガラスをたたきはじめたのでした。


これをラッキーと思うべきか、
それともアンラッキー思うべきなのか、
思案しているあいだにも、雨あしは強くなるばかり、


あれよあれよという間に、
目の前が白くけむるほどの大雨に……。


ところが、その大雨で景色がけむる車の前方に、
巨大なバックパックの上から、薄い雨がっぱをひっかぶり、
たたきつける雨にむかい前かがみになって歩いている人影が……。


きっと、丘のふもとのユースホステルの宿泊客で、
幹線道路のバス停まで歩いているのにちがいない。
すでに、ぐっしょりぬれてはいるけれど、
拾ってあげよう~。


というわけで、車をとめて声をかけたイアン。
体を折り曲げるようにして車に乗込んできた背の高い若者は、
ひとり旅のフランス人の大学生で、
古代植物の勉強をしているとのこと。


ほう。そう言われれば、
すっかりぬれネズミになってはいるけれど、知的なおもざし。
それに、細身の長身で、これがほんとの水もしたたるいい男。
むふっ。


などと思っていると、すぐにバス停についてしまった。
そこで、わたしたちは、そのフランス人の好青年に別れを告げ、
水しぶきをあげながら、一路北をさしたのでありました。


前夜、地図を見ていたイアンが、ルイス島の北西岸から橋でわたれる
グレートバーネラ島(Isle of Great Bernera) という小さな島に、
鉄器時代の住居跡があるのを見つけ、


その住居遺跡へむかう道を歩くこともできるというので、
ウォーキングもかねて、ホリデーの最終日は、
古代遺跡見物をしようということになっていたのでした。


が、たたきつけるようなこの大雨、
しかも走れども走れども、
その勢いはおとろえそうにもなく、


かといって、引き返すにしたって、
この豪雨の中を丘のふもとからコテージまで歩くのは
正気の沙汰(さた)ではありません。


とにかく、目的地まで行ってみることにしよう。
と話がまとまり、1時間あまり車を走らせていると、
なんと、これはきっと終日の大雨になるにちがいない
と見えた灰色の空がいつしか明るみをまし、


鉄器時代の遺跡の駐車場へ到着するころには、
うす日がさして、小降りになった雨つぶを
きらきらと輝かせているのでありました。


やっぱり、こういうのは、まちがいなく
ラッキーと思うべきなのでありましょう。
でも、またいつ大雨がやってくるやもしれないので、
予定していたウォーキングはおあずけにしたのでしたが。


駐車場をあとにして、しばらく歩くと、
鉄器時代の住居跡の遺跡が見えてきました。

P8100039a.jpg

んっ。
この姿、どこかで目にしたような……。


でも、このあいだ訪れたブラック・ハウスより、
さらに、もっと、ヒーランクー

P8100051a.jpg

ねっ。でしょ?


左手に、ぐるっとまわって、
石段をおりると、



こちらが、入り口……。

P8100050a.jpg

内部では、暖をとるためにピート(泥炭)がたかれ、
暗い屋内がその煙りでいぶされていました。
天井には、穴があいていて、ピートから出た
煙とにおいのいくらかは、そこから逃げてはいくのですが、

P8100044a.jpg

うぐっ。生身の人間も、燻製(くんせい)になってしまいそう~。

P8100047a.jpg

この鉄器時代の住居は、夏のあいだだけ公開されていて、
管理をしている30代の後半かと見える女性は、
ブラックプディング屋のイアンと同じ
何とものどかで味のある島訛りの英語で、


この住居跡は、紀元200年くらいのものであり、
おそらくこのような造りであったと想像される住居のようすを
再現したものであると説明してくれました。


そして、イアンと、スコットランドの古語ゲール語の話になり、
彼女自身は、ゲール語を話すことはできるけど、書くのは苦手。
けれども、彼女の子どもたちは、ゲール語を書くこともできるのだ
と話してくれました。


彼女が子どものころは、学校でゲール語の読み書きを
習うことはなかったのですが、今、彼女の子どもたちは、
学校でゲール語の読み書きを習っているとのこと。


島の人々は、ゲール語を絶やすことなく、
次の世代に伝えていかねばならないと
思っているのだそうです。


住居跡を去るときに、大人2ポンド、
小人50ペンス(0.5ポンド)の入場料を支払うのに、
(1ポンドは、今のレートで240円ほど)


イアンが、5ポンド紙幣を出し、
おつりはけっこうですと告げると、
このお金は住居跡の保存に使わせてもらいますと、


余計に支払ったわずか50ペンス(0.5ポンド)に
くだんの丸くて純朴なひびきのある島訛りの英語で、
こちらが気恥ずかしくなるくらい、
何度も何度もお礼を言ってくれるのでした。


何やらあたたかなものが、
ぽっと、胸の片すみにともるのを感じながら、
鉄器時代の住居跡をあとにしたわたしたち、


でも、このあとさらに、
わたしたち一家を、
素敵な出会いが待ちうけていたのでありました……。





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