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冬の野に羊とたわむれる
2008/01/29(Tue)
わたしたち一家、
冬だろうと夏だろうと季節には関係なく、
年中をとおして田舎に歩きに出かけます。


けれども、雨にたたられてしまっては、
やっぱりどうにもなりません。
歩いているあいだに降りだしてきた雨にはうたれますが、
ぬれるとわかってる雨の中に踏み込んではいきません。


というわけで、天候の悪い冬の時期には、
歩く機会に恵まれないことが多いのですが、
この冬は、とくにお天気のぐずつく週末が多くて、
フラストレーションがたまっています。


それでもまあ、雨のあいまに、これくらい歩けたら納得、
と思える距離を歩けた冬の野原のウォーキングを
今日は、ご紹介したいと思います。


空全体を重たい灰色の雲がおおい、遠い丘々は、
群青色の水彩絵の具をとかしこんだかのように
暗くあやしげにかすんではいるけれど、
天気予報によると、雨つぶは落ちてこないはず……。


それで、わたしたち一家、ぬれる覚悟もして、
またたくまにウォーキングブーツが泥まみれになりそうな
足もとの悪い冬の野原へと踏み込んでいったのでした。


古代ローマ時代、ローマ帝国の北限に国境として築かれた
城壁の遺跡ヘリドリアンズ・ウォール(ハドリアヌスの城壁)ぞいを歩いて、


そのあと、南へくだっていくころには、
空一面に低くたれこめていた雲のあちこちに切れ間ができ、
青空がのぞきはじめました。

P1060029AX.jpg

だだっ広い野っぱらに、草をはむ羊以外、
人影は、わたしたち一家3人だけ……。


歩いていると、体がほこほことあたたまってきて、
真冬なのに、汗ばむほどに。
足もとは悪いけれど、やっぱり田舎を歩くのはいい。

P1060024AX.jpg

ほんのかすかにでも、お日さまがさしこんでくると、
冬の大地だって、冬なりの美しさを、わたしたちの目の前に、
くり広げてくれるのですからね。


ハドリアヌスの城壁からは、少し離れた場所にある
古代ローマ時代の要塞であり、ローマ兵の駐屯地でもあった
ヴィンドランダ(Vindolanda)の遺跡が見えてきました。

P1060010AX.jpg

いつもは、ちらほら観光客の姿が見うけられるのですが、
まったく人影はなく、ひっそりと静まっていました。


あたたかいお茶とコーヒーと、
チョコレートビスケットでしばしの休憩をとったあと、
わたしたち、再び、牧草地をつっきって歩きはじめました。


すると、丘をのぼりつめたところで……。

P1060013a.jpg

それまで、鼻先を地面におしつけつようにして、
もくもくと草をはんでいた羊たちがいっせいに、
わたしたちの方へ顔をあげたのでした。


こんにちは~っ。


うわぁ。
みんな、ぷくぷくと太ってかわいいな~。
夏に刈られた羊毛がぎっしりと
生えそろったってこともあるのだろうけれど、
こんなにころころ丸く太っているのは、


ニンゲンだったら、たとえ純毛のセーターを着こんでいても、
ひと晩で凍え死んでしまう冬の野原でサバイバルできるように、
たっぷりと脂肪をたくわえてるのにちがいない。


冬のさなか、木枯らしにさらされながら、
日がな立ちんぼうで牧草をはんでいる羊たちの姿を目にするたびに
これまでは、ずっとそう思っていたのでしたが、


今回、この羊たちを見ていて、ふと思いついたのでした。
もしかしたら、もうおなかの中に、
春に生まれてくる赤ちゃんがいるのかもしれない。
だから、この時期の羊は、ふっくらとしているのかもしれない。


(その思いつきを裏づけるかのように、
先日、地元のテレビニュースの中で、冬に生まれた子羊が紹介されていました。
冬に生まれた子羊は、ウインターラム(winter lamb)と呼ばれるのだそうですよ)


そうか。だったら、この羊たちも、
きっと、春を心待ちにしているんだろうな~。


羊たちとお見合いをした一瞬のあと、
中の1頭が、ふと視線をそらして体の向きをかえたかと思うと、
残りの羊たちも、同じ方向に体の向きをかえ、


え~っ、行っちゃうの~?


みんなで、
ぞろぞろ遠ざかっていこうとするので、


「ちょっと待って、待って、待ってよ~っ!」


と、叫んだら、


「みやこちゃ~ん。それ、英語の羊なんだよ」


と、ユインが、
いつものユニークな日本語表現で、
あきれた声を出す。


だけど、ほらねっ。

P1060018AX.jpg

ちゃんと、ふりむいてくれたじゃん。


でも、それも、一瞬のことで、

P1060019AX.jpg

今度は、どどどどーっという勢いで、

P1060022AX.jpg

あれよあれよというまに、いってしまったのでした。


わたしたち一家も、羊たちが飛び出していったゲートをくぐり、
牧草地をつっきって北上すると、農家の石塀にぶちあたり、
石塀の伸びる先にハドリアヌスの長城がのぞめました。

P1010044cAX.jpg

わたしたちの帰りを待つ車がとまっている駐車場は、
もうこの石塀をこえたむこうなのですが、

P1010059cAX.jpg

西の空をふりかえってみると、
冬の太陽がシルエットとなった丘のかなたへと
名残惜しげに沈んでいくのでした。

P1010039cAX.jpg

その早い冬の日没に見送られ、
全身軽い疲労につつまれたわたしたち一家も、
帰途についたのでありました……。





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