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子どもはおとなの父である
2008/03/06(Thu)
子どもの成長は速いですね。
というか。それは、もしかしたら、
おとなが成長しないからなのかもしれません。


うっかりしていると、
いつのまにか追いこされていて、
すごすごとうしろをついていくなんてことになりかねません。


ま、ですが、子どもはそうでなくちゃあいけません。
英国ロマン派の詩人ウィルアム・ワーズワースも言っています。
「子どもはおとなの父である」


学校から帰ってくるやいなや、
それまで1日パソコンの座席をあたためていたわたしを追いやって、
パソコンの前に陣どるユイン。


イアンが帰ってくるまで、
パソコン画面にはりついて、お気に入りのサイトをチェックしたり、
パソコンゲームに興(きょう)じることに余念がないのであります。


リビングのまん中に学校カバンが放りっぱなしになっていることも、
しばしば。
仕事から帰ってきたイアンがそれを見つけて声をはりあげることも、
しばしば。


という昨日も、仕事から帰ってきたイアンが、
パソコンにむかうユインにかけた第一声が、


「どうして、まだこんなところに学校カバンが転がってるんだ~っ!」


何しろ軍隊あがりですからね。
本気になると、そんじょそこらのカミナリ親父どころじゃあありません。
まだ、このくらいの口調のときに速やかに対処しておくのが賢いやり方だと
幼いころから心得ているユイン、


すごすごと学校カバンを引きずって、
ダイニングキッチンに片づけにはやってきたのでしたが、


「そりゃ、父さん。ぼくが学校から帰ってから、
まだ、だれもそこからカバンを動かしていないからだよ」



しらっとした顔でイアンに言い返したかと思うと、
夕食作りにいそしんでいるわたしの方にむき直り、
にかっと八重歯を見せると親指を立てて、グーッ!


おおっ、ユインも、けっこうやるじゃ~んと思っていると、
今度は、ぬぼ~っとした声で、


「今日、何食べるの~」


そのとき、大儀そうに頭をかかえこんでいるので、


「もしかして、また立ちくらみしてる?」


「うん。ちょっとね」


「母さんもよく立ちくらみするけど、
ユインはもう母さんよりずっと背高いもんね。
そりゃ、血が脳までとどくのに時間かかるよね」



と言ったら、


「それに、高いところの方が空気薄いからね」


酸欠の頭で、よくとっさにそんなこと思いつけたもんだ。





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