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英国におけるジェンダーの考え方と女性の社会活躍
2008/07/10(Thu)
以前、イギリスの結婚事情についての問い合わせをいただき、
その質問とわたしの周囲で見聞きしたことからお返事した答えを
イギリスの結婚事情Q&A」に掲載させていただいたことがあるのですが、


先日、イギリスのジェンダーについての論文を作成中の大学生Melさんから
イギリス女性の社会的な活躍について問い合わせをいただきました。
今回も、そのご質問の内容、このブログを読んでいただいている方の中にも、
興味をもたれている方があるのではと思い、


Melさんに承諾をいただいて、
わたしの知る周囲で見聞きした範囲でお返事させていただいた内容を
転載させていただくことにしました。



『イギリスにおけるジェンダーについての考え方・女性の社会活躍』に
ついての論文を書いています。
日本は未だ女性首相は誕生していませんが、
イギリスでは、マーガレット・ヒルダ・サッチャー氏が
1979~1990年に女性大統領として在任していましたよね?


日本では女性天皇や女性首相誕生に対して
やや批判的な意見が多いようです。



①英国では、女性が社会的に高い地位を得ることに対して
国民の反応はどのような感じなのでしょうか?



特に、女性が高い地位に着くことに対しての反応は感じられません。
(感じていても、それを表に出すことではないと理解されているのかも
しれませんが)


警察で働いている夫イアンの上司には、かなりの数の女性警察官がいます。
小学校の校長職などは、男性より女性の方がずっと数が多いです。
それが当たり前のこととして受け入れられているようです。


ただ、社会的に高い地位についている男性の数の方が
まだまだ女性より多いので、
野党である保守党の現党首デビッド・キャメロンが党首に就任したころ、
党内の要職に女性の起用を増やすことを表明していました。



②現在の英国では男女差別はありますか?(男性差別、女性差別)
また、そのような話題がニュースや新聞にどの程度取り上げられますか?
(大きさ、頻度、深刻度など)



男女差別あります。
同じ職についていても、男性の方が給与がよいというニュースを
頻繁に見かけます。先日も、BBCのニュースになっていました。
頻繁に取り上げられるのは、そのことが大きな問題視をされている
裏返しなのかもしれません。


14年前、わたしが息子を出産したときには、父親の育児休暇は
認められていなったのですが、前首相のトニー・ブレアの第4子誕生のときに
トニー・フレアが育児休暇をとり(そのことも、大きく報じられました)、
そのころから男性にも育児休暇がとれるようになってきたようです。


男女差別の一例と言えるのかどうかわかりませんが、
離婚後の父親が子供に会う権利の保障を主張して、
バットマンやスーパーマンなど目立つ奇抜な扮装をして
歴史的な建物や大臣宅の屋根にのぼっているのが
ちょくちょくニュースになります。


先日は、わたしの在住しているニューキャッスルのシンボルである橋
タインブリッジにのぼっている父親が
BBCのローカルニュースで報道されていました。


それから、旧来、男性だけにかぎられていたキリスト教会の聖職者に、
近年、女性も起用されるようになってきており、
ニュースでとりあげられることがあります。


つい先日は、高位の聖職者司教の地位に
女性聖職者を起用することにかんして
議論がなされているというニュースが報道されていました。



③子育てにおける負担(時間的、精神的、体力的)に男女差がありますか?


個々の家庭によって千差万別だと思いますが、
日本に比べるとイギリスでは夫は育児に協力的だと思います。


イギリスでは、子供が小学生のあいだは、毎朝、保護者が子供を
小学校まで送り迎えするですが、その保護者の半数とまではいきませんが、
かなりの数の男性の姿がまじってます。


イギリスの離婚率は、2組に1組なので母子家庭がとても多いのですが、
離婚後の養育費の支払いもきっちりとなされています。
(といっても、ないところからは取れないそうですが)



メールを拝見させていただいて、ふと疑問に感じたのですが……。
英国では小学校や中学校などの早い段階で、
男女性差の問題やジェンダーについての教育をしているのでしょうか?
それとも、国民性・・・というか家庭や普段の生活で
特に意識することなく身につけていくのでしょうか?



イギリスの小学校、中学校には、「シチズンシップ」と呼ばれる
日本で言うと道徳のような授業科目があって、息子ユインは、その中で、
男女差別について、その他の差別のひとつとして勉強したことがあるそうです。


具体的にどんな男女差別があると勉強したのかと問いただしてみたところ、
もうよく覚えてないとのことでした。
このあいだ、男女の給与さについてニュースでやっていたじゃない。
そういうことを勉強したんじゃあないの?と聞いたところ、
そのニュースはぼくも見たけど、学校では給与のことはやっていないとのこと。


どうやら、学校だけではなくて、マスメディアにとりあげられる内容も、
イギリスの子供たち成長過程で吸収しているようですね。


それで思い出したのですが、日本でも、「看護婦」が「看護師」になったように、
イギリスでは、それよりずっと以前から「ポリスマン」は「ポリスオフィサー」、
「ファイアーマン(消防士)」は「ファイアーファイター」、
「ヘッドマスター(校長)」は「ヘッドティーチャー」、


「チャアーマン(議長)」は、「チェアーパーソン」という呼称に変わっていて、
イギリスのテレビで聞くそれらの職種の呼称は、日本の英語の授業で習った
呼称とはちがっていて驚いた覚えがあります。


男女性差については、生物や先のシチズンシップで勉強するとのことです。
性教育については、セカンダリースクール(日本の中学+高校)の1年めに
具体的に教わります。



なるほど、やはり習慣と文化が影響しているのですね。
日本では男女差別や性差、ジェンダーに関するニュース自体
取り上げられる機会が少ないせいで、それらの話題を目にするのは
ニュース番組でも年に数回くらいでしょうか。


10年前、30年前、50年前とは随分変化してきたとはいえ
“男らしく、女らしく”という文化が習慣となっているせいか、
欧米諸国に比べたら国民の関心がそれほど高くないのでしょうね。


これは余談ですが、英国の子供はしっかりとニュースを見ているんですね。
ただ見ているだけではなく大人と意見を交わせるということに驚きました。
現在の日本では、塾や習い事に通っている子供が非常に多いです。


勉強熱心なのは良いことなのかもしれませんが、
家族の会話も少ない、会話よりもメール、ニュースを見る時間もない。
コミュニケーション能力や物事を考えて理解する力、
社会的な常識などが問題視されているのも事実です。



ユインがニュースを見ていたのは、
こちらの学校も仕事も帰ってくるのが早いからです。


ユインは、3時、週2回クラブのある日でも、3時半には帰ってきます。
イアンの方は、5時に帰ってくるので、わが家の夕食は5時。
食後のコーヒータイムには、6時からのBBCニュースがかかっている
という次第です。


というわけで、
家族ですごそうと思えばすごせる時間はたっぷりとあるのですが、
学校に日本のようなしっかりした部活がないのも理由だと思うのですが、


放課後や夜、暇をもてあましているティーンエイジャーが
街角や住宅地にたむろし、犯罪に手をそめるというようなことも
大きな社会問題になっています。


日本では、部活や塾ですごす時間があって、
(エネルギーを注ぎこめるもの、達成すべき目標が与えられていて)
イギリスにくらべると犯罪に走る子供たちの数は少ないのではと思います。


あ、それから、
前のメールに書こうと思っていて書いていなかったように思うのですが、
男女差別ではないですが、イギリス女性の4人に1人は、
ドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)の被害を経験しているとのことです。


そのことがニュースで報道されたあと、しばらくして女性だけではなくて
男性もドメスティックバイオレンスの被害を受けていることが
ニュースの話題にのぼり、


最近、ニュースの中で紹介されるのは、
イギリス女性の4人に1人、そして、イギリス男性も6人に1人は
ドメスティックバイオレンスの被害を経験しているとのデータです。


この統計、やはり女性の被害が多いと見るのか、
それとも、イギリス女性も男性に負けず劣らず暴力的なのだと見るのか。
どうやら、現在のイギリス、紳士淑女たちの国とは
言えないのはたしかなことのようです。



ではでは、Melさんの論文制作はかどりますように。





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