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結果は、白でも黒でもなく、赤
2008/09/15(Mon)
「ほかはOKらしいんだけど、
どうも赤血球の数が多いとかでさあ。
1か月後に再検査ってことになったんだ」



血液検査の結果をクリニックに問い合わせ、
折り返しかかってきた電話に出ると、
開口一番イアンがそんなことを言ったのでしたが、


じゃあ、白血病ってわけじゃあないよね。
白血病だったら、増えるのは白血球で、
赤血球じゃあないもんね。
ああ~。よかった~。


体に酸素を運んでくれる赤血球が多いってことに、
さしたる切迫感も感じなかったわたしは、


「ふ~ん。じゃあ、血糖値の方は?
正常なんだよね。糖尿病じゃあなかったんだよね」



と、わたしにとっては1番肝心なことに念をおし、


「ないさ。だから言ったろ」


と、イアンが答えるのを聞くと、
ほっと胸をなでおろして電話を切ったのでした。
そして、なでおろした胸は
そのままにしておけばいいものを、


その夜のこと……。
イアンがシャワーへ行ってしまったあとで、
昼間のイアンの電話の内容を思い出したもので、


赤血球が多いとどんなさしさわりがあるのか
サーチしてみようと思いついたのでした。
こういうときにネットって、ホント便利よね~。
などとほんの軽~い気持ちで。


そしたら……。


ネット検索で出てきたサイトというサイトには、
血も凍りつくような内容が列記されていたのでした。


血液中の赤血球が増加する病気、赤血球増加症を発病した場合、
治療をせずに放置すると、半年から1年半で死に至る。
治療を施した場合でも、その後の平均寿命は15年。


赤血球が増加すると血液がどろどろになって流れにくくなり、
血管に血が詰まって脳梗塞をおこしたり、
白血病を併発することもある。
治療としては、2、3日に一度血をぬく。


顕著ではないけれど、症状としては、
赤ら顔、鼻が赤い。目の充血。
皮膚がかゆい。光がまぶしい。


と書かれていた症状のことごとくがイアンにあてはまる以外にも、
症状が顕著ではないので他のことで血液検査をして見つかることが多い
と、これまたぴったりイアンにあてはまりそうなことが書かれているもので、


「ユ、ユ、ユイ~ン!」


まだ階下にいたユインを呼びよせ、
自分ひとりではとてもにないきれそうにない
このそら恐ろしい情報をユインにも読ませることにしたのでした。


「父さんが、こんな病気だったらどうしよう……」


ユインは、日本語の文章がまどろっこしいらしく、


「ちょっと、英語の方で見てもいい?」


と言うと、英語のサイトを探し出してきて、
しばらく見入っていたのでしたが、パソコンから目をあげると、
この病気の症状のひとつである目の充血を例にあげて、
落ちついた調子でこう言ったのでした。


「だいじょうぶだよ、みやこちゃん。
父さんの目が赤いのはずっと前からなんだしさ」



たしかに、イアンの目がときとして充血するのは、
今にはじまったことではないのでした。
それにしても、そのことにユインも気づいていたとは……。


ってことは、いつもってわけではないけれど、
イアンの目が充血するときには尋常ではなく赤いってことなんだ。
のん気なユインが気づくほどなんだから、
それって、やっぱり、赤血球がひどく多いからなのじゃあ~。


そう思いはじめると、
お風呂あがりに脚にかゆみ止めの薬をすり込んでいたり、
血がにじむほど脚を引っかきむしっていたこともある
イアンの姿が思い出されなどもして、


想像するだに恐ろしい血液の病気の症状と
日ごろのイアンのあれやこれやがいやに符合してしまうことに
あらためて気づかされるのでした。


こうして、一家で心待ちにしていた
湖水地方へのホリデーを1週間後にひかえたその夜から
とりとめのない不安にさいなまれる
気の遠くなるほど長い1か月がはじまったのでした。





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