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空と大地がふれあう彼方 1
2007/05/03(Thu)
日本は、今、ゴールーデンウィークですね。
みなさん、あちこち行楽にお出かけでしょうか。


イギリスには、ゴールーデンウィークはありませんが、
先日、わたしたち一家、
ちょっと長めのウォーキングに出かけました。


わが家から北西へ車を走らせること、ちょうど1時間、
アルウィントン(Alwinton)という小さな村の背後に広がる
丘陵地帯を歩いてきました。


ウォーキングコースの始点にあたる村の小さな駐車場に車をとめて、
車道ぞいに丘陵地帯へむかうと、
あたりには、すぐにのどかな風景がひらけてきました。



途中で、ウォーキングコースは、車道から農家のゲートの中へと……。



パブリック・フットパスということで、通行が許されている牧草地、
ゲートはきちんと閉じて、ロックしておくのがマナーです。


ひと足ふみ出すごとに高度をまして、



小道は、丘をへめぐってのぼっていき、



じょじょに地上が眼下に遠のいていくのでした。


いやあ、こんな広々とした風景の中に、
わが家3人だけなんて、最高よねえ~。


と、思っていると、
はるか遠くで、かすかな人声が……。


すると……。


「うわぁ~。
いったい何なんだ。あの集団は~っ!?」



イアンがふり返っている方を見ると、





「ミリオンズ アー カミング!」
(何百万人もやってくるじゃあないかっ!)


って、イアンちゃん。
それは、何が何でも大げさだと思うけど……。


でも、たしかに、そのあとにも、
同じサイズのグループが3つ、4つやってきて、
どうやら、そのグループみんながお仲間同士のようでありました。


ついさっきまで、聞こえるものと言えば、
羊の鳴き声と、小鳥のさえずりくらいのものだったのでしたが、
人影が近づいてくるにつれ、あたりの空気は、
とぎれめのない人声につつまれて……。


イアンの顔には、
ああ、これで、今回のウォーキングが台無しだみたいな
いかにも情けなげな表情がうかんでいます。


イアンは、とにかく雑踏がきらいで、
観光名所より人のいない静かな場所を好みます。
わたしは、観光名所もいいけれど、
イアン同様、自分たちだけであたりの景色全部貸し切りっていうのも、
また格別だと思うのであります。


ちなみに、ユインは、雑踏も景色全部貸し切りも好みません。
とにかく、うちにいて、
パソコン画面にはりついていられたら、
それが最高のしあわせ~。


ってな、オタク坊主であるがゆえに、
ときには、パソコン画面から強引にひきはがし、
このような田舎歩きの楽しみを
うむを言わさずに味合わせてやるってわけなのですね。


どうやら、今回のウォーキングでは、わたしたちだけで、
あたりの景色を全部貸しきりってわけにはいかないようですが、
こればかりは仕方がありません。


あっさりと、気持ちを切りかえて、
新たにひらけてきた眼下の絶景を楽しむことにしたのでありました。



地上に、散らばっている黒い点々は、牛……。



行けども行けども、このような景色が……。



どこまでも、どこまでも、とめどないかのようにつづいていくのです。



そして、



まだ、このあたりでは、元気だったユイン、



いささか疲れてまいりました。
文句を言いはじめたので、イアンがユインの肩に手をまわし、
アメとムチの激励をぶっているわけなのであります。


というわたしも、けっこう疲れてますかね。
あたりの風景を撮りながら歩いていると、
いつのまにか、こ~んなに遅れをとってしまいました。




このあと、ウォーキングコースの3分の2ほどのところで、
遅いお昼は、恒例のおにぎりでお腹をみたし、
いつものように大空のもと、3人川の字になってごろりんこ~。


丘の上は、風が吹きっさらしで肌寒いにもかかわらず、
身を寄せあっていると、
うとうとまどろんでしまったわたしたち……。


あんまり寒くて、ぶるんっと身をふるわせて目を覚ましたのでしたが、
このうたた寝のおかげで、ユインの気分もスッキリ、元気をとりもどし、
午後の部のウォーキングをはじめたのでありました。


しばらく歩くと、じょじょに体もあたたまってきて、
気がつくと、ウォーキングの大集団の姿かたちも人声もなく、
見はるかす景色の中に存在するのは、
わたしたち一家3人だけに……。




そして、このような景色をながめならが歩いていると、
なぜか、口をついてこぼれでる歌のフレーズが……。


♪子どもたちが空にむかい、両手を広げ、
鳥や雲や、夢までもつかもうとしている。
その姿は、昨日までの何も知らないわたし、
あなたにこの指がとどくと信じていた。

♪空と大地がふれあう彼方、
過去からの旅人を呼んでる道。
あなたにとってわたし、ただの通りすがり、
ちょっとふり向いてみただけの異邦人、
ちょっとふり向いてみただけの異邦人……。




この歌のフレーズが口をついてこぼれ出るたびに、
空と大地がふれあう彼方に思いをはせ、
人と人との出会いの不思議さに感じいってしまうのです。


こんなに果てしなく広大な世界の中では、
人ひとりのいかにちっぽけな存在であることか……。
しかも、そのちっぽけな2人の人間が、
一生のうちにめぐり会う確率って……?


それに、たとえ、
天文学的な確率をくぐりぬけてめぐり会ったとしても、
通りすがりに顔を合わせただけ、
言葉をかわしただけに終わる出会いがいかに多いことか……。


世界の海岸にあるすべての砂つぶの中から、
偶然につかんだひとにぎりの砂つぶが、
人ひとりの人生の中での出会いの数とするなら、
その手のひらの中の砂つぶから、
どのようにして、わたしたち、
その中のひとつぶを選び出すのでしょうね……。



空と大地がふれあう彼方に思いをはせると、
手をのばせば、いつでもその手のとどくところに
いてくれる人の存在を実感するのです。


地の果てと果てに暮らしていた2人が、
偶然の手に拾いあげられて、
顔を合わせることがかなったことを、
声をかけあうことがかなったことを、


そして、ちょっとふり向いてみただけの
異邦人同士で終わらなかったことの
出会いの不思議を実感するのです……。





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