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バジルの夢
2008/09/26(Fri)
まあ、よくあることだけど、
わたしが種を見つけて、イアンが育てたバジル。

P1040283a.jpg

そろそろ食べごろ……。


そんなとある朝のこと、
ダイニングのパティオドアから庭を見ていたイアンが、

P1040279a.jpg


「みやっこ~。みやっこ~」


いやにさわがしげに呼ぶので、
かけつけてみると、


「見ろよっ……!」


イアンの指さすバジルの鉢の足もとに、
わたしのじゃあなく、イアンの人差し指くらいある
でっぷりと太った黒光りのするナメクジがいた。


ナメクジは、自分の頭上をおおってそそり立つ
世界の壁かとみまごうばかりのバジルの鉢を見あげている。
背骨のない首をよくもそこまで
もたげることができたのもだと感心するほどの姿勢で。


ナメクジの上には、バジルの甘くこわく的な香りが
さんさんとふりそそいでいるにちがいなく、
黒いピン先のような触角が吸いよせられるかのように
バジルの鉢の高みに向けはりつめている。


「ぶわぁ、はははは~っ」


登れるものなら登ってみろ。
イアンがあびせかける挑発的な高笑いなど
耳にはとどいていないかのように微動だにせず、
ナメクジは世界の壁を見あげつづけている。


ところが、わたしとイアンが朝食を終えたあと、
再びバジルの鉢に目をやると、
鉢の足もとからナメクジの姿は消え、


そのでっぷりと太った黒光りのする巨体は、
いやにしらっとした様子で、
バジルの鉢のへりの上にのっかっているのだった。


「やつめ! のぼりやがった~っ!」


そう叫ぶなり、古新聞をひっつかんで、
裏庭に飛び出していくイアン。


すんでのところで、丹精したバジルが
巨大なナメクジの餌食(えじき)になるのを阻止すると、
古新聞にくるんだナメクジをガーデンゴミ用のゴミ箱の中に、
ぽいっと放り込んだのだった。


う~ん。イアンちゃん。
ガーデンゴミには、生ゴミは入れちゃいけないことになってるんだけどね。
などと思いながら、ナメクジが見ていた夢について考えてみた。



あきらめないで見つづけていれば夢は必ずかなう。



なんてこと信じちゃあいないけれど、


いくらナメクジの夢であっても夢を見ている姿には、
凛(りん)とした美しさが宿っているものなのだなあ
と思った朝なのだった……。





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