スポンサーサイト
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事のURL | スポンサー広告 | ▲ top
思い出の緑の谷をさがしに 2
2008/11/10(Mon)
インバレリー(Inveraray)の村の駐車場を出ると、
のどかな田舎の風景の中に、いきなり、

P1020500a.jpg

移動遊園地ファンフェアが……。
奇抜な外観と色彩の割には閑散としていて、
どうにも辺りの風景からういているのですが、
とりあえず、ぐるりとひと回りしてみたのでした。


あと5つ、6つ幼かったら
目の色を変えていたかもしれないユインも、
乗り物より、


「お腹、へった~」


あ、そう。
というわけで、村の中心の通りに肩をよせ合うようにして
ならんでいる小さな店々をのぞいてまわった中で、
ユインが、


「あの、ホットドッグ~」


と、指さす看板を見ると、
それは、

IMG_0732a.jpg

埠頭(ふとう)にうかぶ船が海洋博物館になっているカフェのもの。
どうやら、看板の「キングサイズ」という文字に誘惑されたらしいのだけれど、
船の博物館に入って買いこんできたホットドッグは、

P1020498a.jpg

えっ!? いったいどこが、キングサイズなの~?


それでも、ユインのお腹の方はひと心地ついたらしく、
それではというわけで、わたしたち一家、
インバレリー村の観光の目玉を見物に出かけることにしたのでした。

P1020494a.jpg

「インバレリー・ジェイル(インバレリー牢獄)」


実際に牢獄として使われていた建物に、
当時のもようが再現してあって、
実体験もできるというふれこみなのでありますが、


そして、牢獄やら戦争関連の博物館を好む
イアンとユインはかなりそそられたようなのでしたが、
数回ると入場料もバカになりません。
そこで、


「牢獄より、お城行こう~!」


と、とりあえず、
「インバレリー・ジェイル(インバレリー牢獄)」の写真だけは
カメラにおさめ、イアンとユインに有無を言わせず、
村はずれにあるインバレリーのもうひとつの呼びものの
お城へと引きずっていったわたしなのでありました。


実は、スコットランド観光局の評定によると、
牢獄は5つ星で、お城の方は4つ星だったんですけどね。


それでも、埃の舞いあがる砂利道をふんで
広大な敷地を歩いた先にようやく姿をあらわしたお城は、威風堂々。

P1020502a.jpg

「インバレリー・キャッスル(インバレリー城)」


さすがは、古くからスコットランドのハイランド一帯に勢力を張り、
代々アーガイル公爵の爵位をついできたキャンベル一族の居城です。

P1020506a.jpg

すでに時期は終わっていましたが、
初夏のころ、お庭にはみごとなシャクナゲが咲きみだれるのだそうです。
(インバレリー城の詳細については、
「地球の歩き方」海外特派員ブログのこちらのページでご紹介しています)


折りからの快晴でぐんぐん気温はあがっており、
たいした距離を歩いたわけではないのに、

IMG_0735b.jpg

お城から村の中心へもどってきたところで、
イアンがギブアップ。


「ここらで、ちょっと横になるかあ~」


なんて言うので、
一家3人で、風景がうっすらと青くけむる入り江をのぞむ
芝生の木陰に寝ころんでみると、
吹きわたるそよ風がほほをやさしくなでていくのでした。

IMG_0734b.jpg

ああ、しあわせ~。


イギリスの夏の日は長いのだし、
睡眠不足がこたえてきたわたしは
まだもう少し寝ころんでいたかったのですが、


「じゃあ、もう行くぞ」


と、イアンが立ちあがるので、
しぶしぶとイアンにしたがったわたしとユインなのでした。
イアンは、もう元気回復したのかな……。


なんて、睡眠不足の頭でぼんやりと考えていたわたしは
すっかり忘れてしまっていたのでしたが、
イアンは、


「ここに来るまでの道じゃあないなら、
あの道にちがいないからな」



と言いながら、村の駐車場にもどっていくのでした。
そうだった。わたしたち、今日は、11年前にとおった
思い出の緑の谷間をさがしにきたんだった。


車にもどってみると、内部は蒸し風呂状態。
そして、なんと、車の温度計は、
「32℃」を表示しているではありませんか~っ!?


これまでに、わが家の車の温度計が
こんな数字を表示しているのを見たことあったっけ?
それも、ここ、スコットランドなのに~っ!


(わたしたちの暮らす北東イングランドでは、
真夏の最高気温が30℃をこえることはごく稀なのです。
たしか、おと年は30℃をこえた日があったのでしたが、
平年は、真夏の1番暑い日でも、29℃台止まりなのです)


ともかく、しばらく車のドアとサンルーフを開けはなち、
それでもまたほこほこと熱気のこもる車に乗りこむと、
夏でもめったに入れることのない冷房を入れ、


わたしたち一家、
今度こそまちがいなく思い出の緑の谷をさして、
車を走らせたのでした。


そして、ついに、緑の谷間の風景が
わたしたちの行く手の両側に広がりはじめたのでした。

IMG_0763b.jpg

「きっと、この道だよ。
11年前、オーバンからこの道を逆に南下してきたのさ」



と、イアンが言えば、ここだったような気がしないでもないのですが、
わたしの記憶の中の緑の谷間の道はもっとずっと狭くて、
両側の山々は頭の上におおいかぶさってくるような急角度で
切りたっているのでした。

IMG_0759b.jpg

ま、まあ、この谷間の両側も見あげればあごが真上を向くほど
切りたっているにはいるのですけれどね。


もしかすると、
あまりにも印象的に記憶の中に刻みつけられた風景は、
海辺に打ち寄せられる貝がらのように
時間の波によってますます美しく磨きあげられていくものなのかも……。

IMG_0760b.jpg

だから、わたしたちが11年前にとおったのは
この道だったのかもしれないけれど、記憶の中の風景を、
今、目の前に広がる風景で上書きしてしまわずに、


思い出の中の緑の谷間は、
そっくりそのまま記憶の底にしまっておくことにしよう。


そして、今回の旅では、また別の新しい思い出に残る風景を、
これまでに見たことのない満点のお天気のスコットランドの山々を
しっかりと心に刻んで帰ることにしよう。

IMG_0766b.jpg

インバレリーの村から北上した谷間の道は、
やがてグレンコーの谷間へと迂回(うかい)し、
そのあいだにも、快晴の空と山々は壮大で美しい景色を
わたしたち一家の前にくり広げてくれたのでした。

IMG_0783b.jpg

こうして1日たっぷり外出を楽しんで、
夕刻とは言え、まだまだ日の高い午後6時前、
空っ腹をかかえてわたしたち、
オニッヒ村のキャラバンへと帰りついたのでした。


そのとき、車の温度計によれば、
気温はまだ30℃……。


いや~な予感を抱いて、
キャラバンのドアを引き開けたとたん、
うっと、息の詰まるような熱気が……。


そのとき、はたとわたしの脳裏に思いうかんだのは、
前日、スーパーでごっそりと買いこんで、
キャラバンの戸棚の中にしまいこんだチョコレートに、チョコレート菓子。


おまけに、安売りしていたとは言え、
ふだんは買うこともないチョコレートをコートしたミニケーキまで、
どうして、2パックも買っちゃったりなんかしたのかなあ~。





スポンサーサイト
この記事のURL | スコットランドを歩く | ▲ top
| メイン |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。