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再び、思い出の緑の谷をさがしに
2009/10/10(Sat)
7月24日(金)


早朝、目が覚めると、
再び、土砂降りだった。


けれども、この雨はじきに東へ移って、
昨日よりお天気がよくなる
という予想だったのだけれど、
今日は、ドライブをすることにする。


昨日のベンネヴィス登山の間
ずっとしょっていたバックパックのせいで
イアンが痛めていた肩をさらに痛めてしまったのだった。


その上、
とにかく3人とも脚が筋肉痛……。


日帰りできる距離の場所は、
去年と今年で、
もうおおかたドライブしてしまった。


そこで、今日は、もう1度、
去年見つからなかった思い出の谷間を
さがしに行くことにした。


イアンの生まれ故郷のマル島へわたった12年前、
フェリー乗り場のオーバンからの帰り道に通りかかった
みごとに切り立った緑の谷間が、
わたしとイアンの記憶の中にそれぞれに残っているのだ。


だから、去年の夏、その谷間をさがして、
あちこち走りまわったのだったが、
わたしたちの記憶の緑の谷間のイメージとマッチする場所は、
ついにさがしあてられないままになっていた。


P1090764a.jpg


かすみのヴェールをまとうグレンコーの山々を撮りながら、
南へ向かう。
お昼前になって、やっと雨がやんだ。
空に明るい色がさしはじめる。


思い出の緑の谷のいい写真が撮れるかもしれないと思って、
あらかじめ地図の上で見当をつけておいた谷間の道へ向かった。
ここじゃないなら、この次にちがいない。


期待を抱いた回数だけ、期待は裏切られ、
結局、地図の上でめぼしをつけていた道は、
実際の風景を見ると、去年の夏もドライブした道だった。


P1090813a.jpg


「もっと、こう急角度で
両側から谷が迫ってたんだけどなあ」



「そうよねえ。空が狭くて、
高い天井のぬけた緑のトンネルの底を
走ってる感じだった」



今年のホリデーの初日のウォーキングで、
グレンコーの失われた谷「ロストバリー」にはたどりついたけれど、
わたしとイアンの思い出の緑の谷間は、
永遠に失われたままのロストバリーになってしまったようだ。


まあ、それもいいのかもしれない。
もう2度とだれにも見つけることはできないけれど、
イアンとわたしの記憶の中だけに存在する緑の谷間で……。


去年も訪れたインバラリーの、
去年おにぎりを食べたのと同じ場所でおにぎりを食べる。
去年は暑かったけど、今年は肌寒い。


P1090787a.jpg

P1090786a.jpg


帰りは別の道を北上した。
道ぶちに広がる野原のかなたの湖畔に、
古城が見えたので車をとめて写真を撮りにいく。


P1090812a.jpg


湿地帯を横切らねばならなかったので
足は濡れてしまったけれど、


P1090802a.jpg


何とものどかで、
心が景色の中に溶け込んでいくような場所だった。
車の中でDSをしているユインの首に縄をつけて
引っぱってくるんだったな……。


その後、車を行き違わせるために
道ぶちにこぶのように突き出している
パッシングプレイスが設けられている
シングルレーンの田舎道へ入る。


IMG_1696a.jpg


岩場のある川の道ばたに車をとめ、
今度は、ユインも車から引っぱり出して、
一家で記念撮影。


岩場の水たまりにはまりこんで
溺れかけていたクモを助ける。


IMG_1710bjpg.jpg


「これで、今夜は、わたしたちが寝静まったころに、
このクモが、小判をザックザックたずさえてやってくるのよ」



と言うと、
イアンが、それは何なんだという顔をした。
イギリスには、恩返しという発想はないらしい。
そう言えば、小判もなかったな。


わかっているわよ。
押し売りした恩に
見返りは期待できないってことも……。


お天気がよくなったので、
景色のいい場所が目に入ると、
あちこちで車をとめて写真を撮った。


P1090816a.jpg


P1090817a.jpg


P1090838a.jpg


この調子だと、朝は雨だったグレンコーでも
いい写真が撮れるにちがいないと踏んでいたら、
グレンコーに1歩脚を踏みこんだ途端に、
雨がやってきた。


IMG_1727a.jpg


みるみる空の半分まで広がった雨雲から、
ボタボタと大粒の雨が落ちはじめた。


そこで、仕方なく、グレンコーをす通りしたら、
キャラバンに到着するころには雨があがって、
再び、空はカラリと晴れあがったのだった。
まったく、なんてことっ!


P1090856a.jpg


今日はあまり実りのない1日だったなあと思いつつ、
5時半すぎ、フォートウィリアムの街に出かけた。
最後の夜だけは、外食をすることにした。


P1090863a.jpg


街の目抜き通りの店のほとんどはすでに閉まっていて、
観光客の姿もまばらだった。


イアンは、フィッシュ&チップス。
わたしとユインは、ドナーケバブ。
やっぱり、チャイニーズにすればよかったなと思う。


次回は、そうしよう。
って、いったい、次回があるのか。
それでも、とりあえず通りのはじっこにある
チャイニーズレストランまで歩いてメニューをながめてみた。


そのあと、
ベンネヴィス・ビジターセンターの奥にある
グレンネヴィスへドライブした。


P1090899a.jpg


ベンネヴィス・ビジターセンターの登山口からは、
手前の山の背後に隠れてベンネヴィスは見えない。
フォートウィリアムの町なかからも、
ベンネヴィスの姿を見ることはできない。


西のグレンフィナンへ向かう道や、
北のスピアンブリッジに向かう道からだと、
かすかにてっぺんが見えるだけ。


そんな、恥ずかしがり屋のベンネヴィスも、
グレンネビスからだと、
足もとから見あげることができる。


けれども、今日もやっぱり、
てっぺんは恥じらいの
白いヴェールに包まれている。


P1090919a.jpg


8時をすぎるころになって、
雲間をさいてさしてきた日が、
ベンネヴィスとその手前の山の斜面を
やわらかい光で照らし出した。


フォートウィリアムからの帰り道、
太陽の姿がまともに見えた。


このスコットランドホリデーで、
日はさしたことがあっても、
太陽の顔を拝んだのはこれがはじめてだった。


キャラバンですごす最後の夜、
海の入り江に望む窓から水色に澄んだ明るい空が
じょじょに暮れていくのが見えた。





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