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「ない」はしょうがないのかなあ
2007/06/29(Fri)
ユインと日本語の勉強をしていると、
ふだん何も感じずに使っている日本語に、
あれっ!? と思うような発見をして、
とっても楽しくなってしまうことがある。


だけど、今回は頭をかかえてしまった。
そして、もしかして、こういうのは、
かえって日本語修行中の方がピンっ!とくるかも、
なんて思ったのだった。


そこで、昨日の夕食後のこと……。


「ねえ。ユイン。
『食べます』に『ないでください』をつけるとどうなる?」



「食べないでください」


だよね。だよね。


「じゃあ、さあ。
『飲みます』に『ないでください』をつけると?」



「飲まないでください」


そ~だよね~。


「じゃあ、『急ぎます』に『ないでください』は?」


「急がないでください」


う~ん。完璧。


「でも、ユイン。それ、どうしてできるの?」


「……」


「『食べ・ないでください』は、
『食べます』の『ます』をとって、
『ないでください』をつけただけじゃんねえ」



「うん」


「でもさ。
『飲ます』は、『飲ないでください』
『急ます』は、『急ないでください』って、
』を『』に、『』を『』にかえてるじゃん」



「ああ。そう言えば、そうだねえ」


「それ、どうしてできたの?」


両手のひらを天井にむけて広げ、


「さあ……」


と言ったきり、口をへの字にまげたユイン。


「実は、母さん。それがわかんなくってさあ。
ここんとこ、ず~っと考えてんだよね」



「ふ~ん。なんで?」


「アンディに教えてあげたいんだけどさ。
どうしてもわからないんだよ。
だって、自然にできちゃうんだもん」



(アンディというのは、
このブログにも何回か登場してもらっている
日本語の個人レッスンの生徒さんで、
アンディさんのブログは、こちら……)


「でも、『ます』を『ない』にかえるの、
ユインなら、ちょっとは考えるのかなあと思ってさ。
だけど、ユインも自然にできちゃうんだね」



「うん」


そっか……。
そりゃあ、こまった。
あと、わが家にいるのは、10何年にもわたって、
日本語修行からくねくね身をかわしつづけてるつわものが約1名。
って、でも、もしかして、もしかするかもと思ったわたし。


「ねえねえ。イアンちゃ~ん」


と、呼ぶと、


「うん。なんだい」


何でも、どんとまかせなさいって顔でふりむくもんで、
だとしても、「ます」から「ない」への変換は
イアンには、ちょっとレベル高すぎだと思ったもんで、


「えっとねえ。イアンちゃん、
『マッテクダサイ』ってわかる?」



「『プリーズ ウェイト』だろ?」


「チョットマッテ」、「チョットマッテクダサ~イ」は、
イアンのお得意のフレーズなのである。
これを電話口のむこうで聞いた日本人の方に、
てっきりイアンは日本語ができるものだと、
とんでもないカン違いをされてしまうことが多々ある。


「じゃあ、『マタナイデクダサイ』は?」


「……」


「『ドゥント ウェイト プリーズ』」だよ」


「ほう~。な~るほどっ!」


なんて感心してもらうほどのことじゃあないだけどな。


「じゃあさあ。『タベテクダサイ』は?」


「プリーズ イート」


「そうそう。
だから、『ドゥント イート プリーズ』にしようと思ったら?」



しばらく眉間(みけん)にしわをよせ、
考えをねっているのだと思っていたら、


「セイ アゲイン?」


「だから、『タベテクダサイ』を『ナイデクダサイ』にするのっ!」


「オー! アイ シー」


そして、大きくうなずいて言ったことには、





「タベナイデクダサイ……」





ダ、ダメだ、こりゃあ~っ!
やっぱり、10までの数やしりとりルールでこけてるイアンに、
もしかの期待をだいたわたしがあさはかだったのね~。









というわけで、
このブログを読みにきてくださった方へのご相談です。
何かよい知恵はないものでしょうか。


動詞の「○○ます」を「○○ない」の形にするとき、
「食べます、見ます、起きます、降ります、借ります」などは、
「ます」を「ない」にかえれば、OKなんですが、


「飲みます、急ぎます、待ちます、読みます、書きます」などは、
「ます」の前の「i」を「a」にかえてから
「ない」をつけないといけないのです。


飲みます(nomimasu)………飲まない(nomanai)
急ぎます(isogimasu)………急がない(isoganai)
待ちます(machimasu)………待たない(matanai)
読みます(yomimasu)………読まない(yomanai)
書きます(kakimasu)………書かない(kakanai)


ねっ。み~んな、「i」が「a」になってますでしょ。
って、わたし、無意識のうちにやってて、
これまで、まったく気がつかなかったんですけど……。


でもって、こんなきっちりとした規則性があるので、
「i」を「a」にかえてから「ない」をつけないといけないというのは、
まったく問題はないのです。


問題なのは、「○○ます」を「○○ない」の形にしようと思ったとき、
そのまま「ます」を「ない」にかえればよい動詞と、
「i」を「a」にかえて「ない」をつければならない動詞との識別なのであります。


この識別ができるよい方法をどうしても思いつかないのです。
というか。もしかしたら、そういう方法はないのかもしれなくて、
英語の動詞を過去形にするときに、
その動詞が規則動詞か不規則動詞かを個別に覚えねばならないように、
この日本語の動詞の場合も、
個別に覚えるより仕方がないのかもしれないのですけれどね。


以下、いろいろ考えてわかったことです。


そのまま「ます」を「ない」にかえればよいのは、
上一と下一段活用の動詞とサ変動詞。
「i」を「a」にかえて「ない」をつけるのは、五段活用の動詞。
「i」を「o」にかえて「ない」をつけるのは、カ変動詞の「来る」。
「来る」は、「来(ki)ます」「来(ko)ない」になって「ない」がつづきます。


というような、実生活の中では、
まったく使うことのない日本語の文法用語を思い出したのは、
中学校のときに、「ない」を接続したときに、その前が、


アの段で終われば、その動詞は五段活用、
イの段で終われば、上一段活用、
エの段で終われば、下一段活用、
そして、「来る」はカ変で、「する」はサ変、


とまあ、そのように習ったのを思い出したからなのでした。
でもですねえ。日本語を習得してしまっているわたしには、
「ない」をつけてみて、その動詞を類別することはできるんですけど、
日本を習得中の人々は、どのようにして動詞の類別ができるのでしょうか。


いえいえ、上一段だ、下一段だ、カ変、サ変だのはいいのです。
どの動詞が五段活用であるのかさえ類別できれば……。


その方法さえ見つけることができれば、
五段活用の動詞は、「i」を「a」にかえて「ない」をつけ、
「来る」は、「来(ki)ます」「来(ko)ない」になるけれど、
ほかのすべての動詞の場合は、
そのまま「ます」を「ない」にかえればよいのですから。


でも、活用できないと、
その動詞が五段に活用できるってこともわからないわけなので、
今、その活用の仕方を習っている日本語習得中の人にもできる類別の方法を
見つけるってむずかしいような気もするんですよねえ~。


と、どうどうめぐりをしながら、またふりだしに……。
このさい、五段活用だなんだのむずかしい文法は、
まったくぬきにして、


「ます」を「ない」にかえるとき、
そのままかえればよい場合と、「i」が「a(o)」にかわる場合とを、
わたしたちは、いったい、どのように区別し、
そして、ゆいいつただしい表現を選んでいるのでしょうね。


自分がふだんやっていることなのに、
ごく自然になにげな~くやっていることなのに、
あたらめて考えてみると、まぜだかまったくわからない。


「ない」って、やっぱり、しょうがないのかなあ~。





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