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ジンクスって信じますか?
2007/07/12(Thu)
イギリスでは、黒ネコが目の前を横ぎる、
立てかけてあるはしごの下をくぐる、
家の中で、かさを広げておくなどは、
縁起の悪いことだと言われています。


イアンによると、
そういうのは「バッドラック(bad luck)」であって、
「ジンクス(jinx)」じゃあないと言うのだけれど、
日本では、「ジンクス」と呼ばれてますよね。
というわけで、今日は、その「ジンクス」についてのお話……。


朝、クモを見かけるのは、縁起がよくて、夜のクモは縁起が悪い。
夜につめを切ると、親の死に目にあえない。
茶ばしらが立つと縁起がいい。
などなど、オーソドックスなものから、


うつぶせで寝るとおぼれる夢を見る。
ある人を見かけると、必ずさいふを落とす。
ボタンをかけちがえた日の約束はすっぽかされる。
みたいに、個人的なものまでいろいろあると思うのですが、


これは、まちがいなく当たると、
心の中でかたく信じているジンクスってありますか?


わたしのジンクスは、
「天災(てんさい)は忘れたころにやってくる」です。
天災だけではなくて、とんでもない災(わざわ)いは、
予期しないときにかぎって、
ふってわいたようにやってくるものだと信じています。


「いってらっしゃ~い」
と、いつもの朝と、まったく同じように送りだしたのに、
いつもの時間になっても、いつまで待っても、永遠に帰ってこなかった。
サリン事件にまきこまれ、亡くなられた方々のご家族は、
そんな最後の朝を体験されたのだろうと思うのです。


だから、毎朝、通勤していくイアンの車が通りをまがって、
すっかり見えなくなるまで手をふりながら、
これが最後の朝になった人も、この世の中には、
実際にいるんだものねえと思わずにはいられないのです。


でも、きっと、今日のイアンは、大丈夫。
だって、もしかしたら、もう永遠に帰ってこないこともありうるって、
わたし、予期してしまったんだもん。
とんでもない災いは、思いもかけないときに、
ふってわいたようにやってくるものなのですからね。


あらかじめ予期してしまったとんでもない災いってのは、
まずおこりえないってことになるわけで……。


という絶大なる真理に気づいて以来、
飛行機に乗る前には、この飛行機は落ちるかもしれないと、
とりあえず、予期しておくことにしています。


でもって、さあ、これで大丈夫。
わたしの乗る飛行機は落ちるはずはないと、
安心して飛行機に乗ることができるわけなのですね。


という観点からすると、
あちゃあ~っ。これはしまった。しくじった。
でも、もう今からでは、とり返しがつかな~い。
と、自分のバカさかげんに泣くに泣けない思いを
ずっとかかえていたわたし……。


それは、すでにご存じの方もある以下のできごと、
お医者に行きました 1」と「お医者に行きました 2」、
そして、その後のなりゆきは、「銀色の裏打ち」。


もうお気づきかと思うのですが、
あらかじめ予期してしまったのですよ~。
ほんとうに、バカなわたし……。


GP(一般医)の先生は、手術だって言ったけど、
専門医の先生に診てもらったら、


「『でもまあ、このくらいなら手術はしなくていいでしょう』
なんてことになるかもしれないよね。イアンちゃん」



だなんて~。


そして、むかえた昨日……。
病院の予約の日時、7月11日の午後2時15分。
暗~い気持ちで、病院の待合所で、名まえの呼ばれるのを、
息をつめるようにして待ったわたしなのでありました。


予約の時間があるのに、
どうして30分も待たされるのかわかんないなと思いつつ、
あらかじめ予期してしまったことはおこらないなら、
ああ、やっぱり、手術ってことになるのよね~。


わたしの脳裏には、いつもは、わざわざ見たりしないのに、
前夜、やっぱり、気になって、鏡に映してみたふくらはぎの
「ヴァリコス・ヴェインズ(Varicose Veins)」のおどろおどろしい姿が
うかんでは消え、消えてはうかび……。
ああ、やっぱり、手術ってことになるのよね~。


で、ようやく、わたしの名まえが呼ばれ、
「ヴァリコス・ヴェインズ(Varicose Veins)」の
専門医の先生に診てもらうと、


「アン・コモン(ふつうとはちがってる)ですね。
スキャンをとってみましょう」



えっ。ふつうじゃあないんですか~。
それも、これも、わたしが、
「このくらいなら手術はしなくていいでしょう」なんて、
言ってもらえるかもなんて予期してしまったものだから、
ああ、やっぱり、やっぱり、手術ってことになるんですよね~。


いったい、この病院どうなっているのか。
スキャンをとってから、またローカで1時間ばかり待たされて、
「あら、まだ待ってるの?」と声をかけてくれた看護師さんが、
診察室に入れてくれ、どうやら専門医の先生を呼んでくれたみたいで……。


それからしばらくすると、再び、
専門医の先生、わたしのカルテを片手に診察室に姿をあらわし、
開口一番、


「手術しますか?」


えっ。ってことは、しなくてもいいんですか?
というわたしの心の声が聞こえたみたいに、


「手術しない場合は、フォームを注射する方法もありますが、
皮膚が変色してしまうこともあります」



はあ。でも、それも痛そうですね。
と思っていると、まさか、読心術ができるとも思えないのだけれど、


「じゃあ、手術しないでほうっておきますか?」


え~~~っ!?
手術しないでほうっておいてもいいんですかあ~っ!


「あなたの選択肢は、3つです。
手術か、フォームの注射か、何もしない……」



それから、どうするかを聞かれたのだけれど、
どうしたらいいのかなんて、わたしにわかるはずないわけで、


「あのう。患者さんの何割くらいの人が手術をされて、
何割くらいの人がほうっておかれるんでしょうか?」



と、聞いてみたところ、


「まあ、半分くらいの人は手術で、
残りの四分の一ずつがフォームの注射と何もしないですね」



「はあ~。そうなんですか」


また、う~んと考えていると、
先生、忙しいんでしょうか。


「まあ、今、答えを出さなければならないわけではないですからね。
手術をしようと思ったら、そのときに、また連絡ください」



「は、はあ……」


てな具合で、診察室のドアをあけてくれ、
わたしを診察室から送りだしたあと、自分も出てきて、
専門医の先生、風のように姿を消してしまいました。


あっ、そうそう。
わたしの「ヴァリコス・ヴェインズ(Varicose Veins)」が
「アン・コモン(ふつうとはちがってる)」なのは、できている場所のようです。
足のつけ根の静脈にできるのが一般的らしいのです。


だから、わたしのがとくに深刻な状態ってわけではないらしくて、
それはよかったのですが、
昨日、専門医の先生がわたしの前から、あっさりと姿を消してしまって以来、
わたしの前には、3つの分かれ道が……。


「ヴァリコス・ヴェインズ(Varicose Veins)」はほうっておくと悪くなるばかり、
今、わたしの足、いつもつったような感じがしているのですが、
それも、これから先、じょじょにひどくなっていきます。
痛みをともなうようになってしまうかもしれません。


また、血栓ができやすく、長時間の飛行機の旅では、
エコノミークラス症候群をひきおこしやすくなるそうなのです。
これから日本への里帰りのたびに、やっぱり、
そのことが心配になってしまうような気がします。


手術をしてしまえば、それらの不便さや心配はなくなるわけで、
もし、そこまでふみ切れないならかしたら、フォームを注射するか。
でも、それも、ちょっとなあ~。


と、3つの分かれ道のどれを選ぶかについて、
頭の中の考えがあっちへゆれ、こっちへゆれ、
メトロノームの針のようにとめどなくゆれ動いて
やまないのであります。


昨日から今日にかけて、
そんな立ち往生の状態にあるわたしなのですが、
ただひとつだけ、確信を深めたことがあります。


まず、「このくらいなら手術はしなくていいでしょう」
と、専門医の先生に言ってもらえると予期したことはおこらず、
次に、「ああ、やっぱり、手術ってことになるのよね~」
と、強迫観念にかられて予期したこともまた、おこりませんでした。


悪だくみにたけている災(わざわ)いという名の偶然は、
やっぱり、まったく予期できない展開をわたしの未来にしかけ、
わたしがその罠(わな)に落ちるのを、
息をつめてじっと待ちかまえていたというわけなのですね。


あなたは、ジンクスって信じますか?
わたしは、信じます。
「天災は忘れたころにやってくる」だけではなくて、
災(わざわ)いは、予期しないときにかぎって、
ふってわいたようにやってくるものだと信じています……。





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