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予感……
2012/06/29(Fri)
アベリストゥイスは、

高台に大学のキャンパスと国会図書館を擁し、

海辺にリゾートの開けるのどかな田舎町であった。



わたしは、学寮のひとつペンブリンに落ちついた。



窓からは、

ないだ大西洋のとうとうと広がる水平線の果てに、

とろけ落ちる大輪の夕日が見おろせた。



そのあと、

薔薇色に燃えたつ薄雲の広がりは、

空に開いた傷口のように痛々しかった。



滞在中、

幾度、机にかじりついて宿題をしていた手をとめ、

窓の外に目をうばわれたことだろう。



燃えつき、

ひっそりと色をひそめていく空は、

やがて水を溶いた藍色に澄みわたっていく。



空も海もすっかり闇に沈んで、

天球一面に星のまたたきはじめるまで、

わたしはすっかりわれを忘れてしまうのだった。



まず、

このアベリストゥイスに恋に落ちた。



けれども、

それから先に待っていたもうひとつの恋については、

そのときはまだ予感さえなかった。






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